子どもたちに向けた、モダニズムの新たな文化が花開いた大正期。自由な風潮のなか、『子供之友』は、1914年（大正3）4月に婦人之友社の創業者羽仁もと子、吉一によって創刊されました。その後、1943年（昭和18）に第二次世界大戦下における用紙制限によって休刊するまでの30年間、子どもの自立による近代的な人間育成を一貫して掲げ、生活教育を積極的に展開した絵雑誌として、童話や伝記読物、漫画やクイズなどの多彩な内容で多くの子どもたちから愛されました。創刊より絵画主任を務めた北澤楽天の洒脱でユーモアあふれる表現に竹久夢二の豊かな情感が加味され、当初から高い芸術性を誇りました。後年、童画家第一世代と呼ばれる武井武雄、村山知義らも独自の作品を発表し、休刊まで多彩な画家たちの魅力的な作品が毎号を飾りました。

本展では、北澤楽天、竹久夢二、武井武雄、村山知義を中心に、最終号を飾った深沢紅子にいたる数々の画家たちの原画155点を一堂に展示し、その芸術性とともに、絵雑誌という子どもに向けた美術の世界を紹介するものです。また、原画とあわせて、雑誌『子供之友』も展示いたします。

入館料　一般５００円、高校・大学生３００円、小中学生２００円
※ただし２０名以上の団体は２割引身体障がい者手帳、精神障がい者保健福祉手帳及び療育手帳の交付を受けている方は半額（同伴の介護者は無料）。

関連イベント

昔の遊びを体験しよう(参加料無料)

おはじき、お手玉、けん玉、メンコ、コマ回しなど昔の遊びを体験できます。
1回目　7月2日(日)午前11時～12時
2回目　7月2日(日)午後2時～3時
場所：ラウンジ、先着各回20名様まで

竹久夢二と酒田　『子供之友』の作家

7月16日(日)午後11時～
講師：美術館長

塗り絵コーナー※参加料無料

会期中体験できます。

ギャラリートーク

7月2日(日)、16日(日)、23日(日)各回午後2時～

開館時間は午前９時30分から午後６時（入館は５時30分まで）